@article{oai:cur-ren.repo.nii.ac.jp:00001187, author = {中野, ひとみ and Nakano, Hitomi}, issue = {21}, journal = {中国学園紀要, Journal of Chugokugakuen}, month = {Jun}, note = {人間の心はどのようなときに倫理観が歪み悪を起こすのか。現在起きている家族介護の非人道的行為をアウグスティヌスの善と悪から考察し,人間疎外と心の連関から社会福祉を再考した。  孤独や貧困,紐帯との離脱,周囲からの孤立,自己の善悪をも揺るがすような葛藤との戦い。あらゆる概念を覆される状況が続く家族介護の難しさ。本来あるはずの自己のブレーキが効かくなった時,他者を顧みることへの忘却,そして知らぬ間に心が歪み,コントール不能時に人間の倫理観は容易く崩壊する。  アウグスティヌスは,悪は人間が生きていく生活上で湧く欲や習慣さえも悪を招く要因とし,善と悪は表裏一体に人間に存在し得るものとし「悪を形相の欠如,形が有ればこそ,その損ないとして悪がある。」と表している。人間の心とは脆弱で,時として破壊的な方向性も秘めている,またそれを制御できるのも自己自身である。このような人間の心を社会福祉はどのように捉えていくべきなのか。  変化の厳しい社会を,より多元的で横断的な学問領域の探求や知の統合が今必要であり,人間の本質に眼を向けること,その心をどう考えていくべきか重大な岐路にある。}, pages = {81--87}, title = {人間疎外と家族介護者の倫理的歪みの連関 -善と悪の心から観る社会福祉の再考-}, year = {2022}, yomi = {ナカノ, ヒトミ} }